侮るなかれ!決算変更届の出し方次第で、よもや建設業許可廃業の危機?!

010913

建設業許可に特化した東京都の行政書士法人オータ事務所 井上と申です。
今回のテーマは建設業の皆様にお馴染みの決算変更届ですが、その中でよくお客様からお問い合わせいただくのが、工事経歴書についてです。

Q1.工事経歴が書くのが面倒。それにこの書式で書かなきゃいけないの??
A1.工事毎に業種が分かるようにしていただいて、必要事項が網羅されていれば、お客様独自の書式でも構いません。 データをいただければ弊社で工事経歴書の様式で作成いたします。

Q2.建設工事の業種別に分けるのがかなり大変。オータさんでやってもらえますか?
A2.大変申し訳ございません。建設工事の詳細な内容が私どもでは分かりかねるので、業種分けはお客様にお願いしております。

Q3.業種別に分けるのは大変だし私は事務の人間なので正直分からない。現場に出ている人は忙しいから私が適当に書いていいかしら?
A3.・・・・・・それはおやめください。将来思わぬ落とし穴が待っていることがあります。

工事経歴書の作成で思わぬ落とし穴?       

工事経歴書の作成は、建設業許可業種を多く持っているお客様や工事案件が多いお客様は本当に骨の折れる作業です。ただ、だからといって「適当」に書いたがために思わぬ事態が生じることがあるのです。

私が以前携わったケースですが、工事経歴書の内容をよく確認せず「適当」に書いて提出してしまったがために、専任技術者の変更できず、一部廃業の危機にさらされてしまった会社様がございました。
この会社様の場合は、過去に「適当」に出してしまった決算変更届の訂正を行い専任技術者の変更を無事終えることができました。

その会社様は、管工事や内装工事・塗装工事などいくつか建設業許可業種を持っていて、それぞれの業種の工事を請け負っていたにもかかわらず、事務作業の煩雑さから、決算変更届では内装工事とその他工事に計上して提出してしまっていました。
そんな中、管工事の専任技術者が急遽退職することになり、専任技術者の変更をしようとしましたが、免状を持っている者が社内におらず、実務経験で変更しようとしたところ・・・・

もう、お分かりですよね。この会社様は、管工事で過去の実績が全く上がっていなかったため、実務経験として年数をカウントできず、実務経験の年数が不足してしまいました。

実際には管工事を請負っていたにもかかわらず、決算変更届で正しく届出をしなかったために、会社として実績がないとみなされてしまうのです。
このままでは、専任技術者不在のため一部廃業をしなくてはならなくなります。
最近は都庁でのチェックも厳しくなり、実務経験での専任技術者の変更時には、会社の当該業種の工事実績も確認されています。

過去に遡り、工事内容を現場担当の方に精査して頂きました。どの業種に該当するか判断できないものに関しては内訳書をお客様と一緒に精査し、正しい業種に振り分けましたが
この決算変更届を訂正する作業は、最初から決算変更届を作り上げるよりも相当な手間&地道な作業になります。なにせ一度東京都に提出したものを一つ一つ訂正するので骨の折れる作業でした。

専任技術者様が大学の指定学科卒業だったので3年分の訂正で済みましたが、これが10年実務であれば、そのような長い期間の訂正は審査で認められなかったと思いますし、実際は不可能に近いと思います。
そうであれば、一部廃業、もしくは要件を満たした社員を前任者が退職する前までに雇う必要が出てきます。

決算変更届は、建設業許可業者に毎年提出が義務付けられている届出です。提出期限は、決算日から4か月以内です。 決算日が過ぎると決算報告などもあり、事務作業が増えてご面倒ですが、期限内に正しく提出することがなにより大切です。

毎年の納税が終わったら「オータ事務所にお願いしなきゃ!」と思っていただけると嬉しいです。

決算変更届作成の代行は行政書士法人オータ事務所にお任せください!

オータ事務所はお取引いただいているお客様には、決算日の翌々月に「そろそろ決算変更届の時期ですよ~」とご案内を差し上げて、皆様のコンプライアンス遵守のお手伝いをさせていただいております。
出来る限り面倒な事務作業が軽減できるようお手伝いをさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

決算変更届について、詳しくはこちら

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