技術検定不備事案 22日間の営業停止

建設業に特化した東京(新宿区)の行政書士事務所オータ事務所 でコンサルタントの一員として、クライアントから寄せられる建設業法や建設業許可に関する相談対応を行っている清水です。

国土交通省近畿地表整備局は、2021年11月17日に大和ハウス工業株式会社に対して建設業法に基づく指示処分及び営業停止処分を行いました。

本監督処分は、2019年12月に発覚した同社における施工管理技士の技術検定試験における実務経験の不備にともない、本来技術検定に必要な実務経験を充足していない者が営業所の専任技術者として置かれ、監理技術者等として置かれたことが理由に行われました。

それぞれの処分事由と処分内容については、4営業所について資格要件を満たさない者を専任技術者として配置したことについて指示処分、16現場について資格要件を満たさない者を主任技術者及び監理技術者として工事現場に配置していたことについて22日間の営業停止処分が行われました。

監督処分基準の厳格化
同社を含む複数の建設業者において実務経験の不備事案が発覚したことがきっかけとなり、国土交通省は様々な対策に乗り出しています。2021年9月には監督処分基準を改正して、技術検定の受検又は監理技術者資格者証の交付申請に際し虚偽の実務経験の証明を行うことによって、不正に資格又は監理技術者資格者証を取得した者を主任技術者又は監理技術者として工事現場に置いていた場合には、30日以上の営業停止処分を行うとして、監督処分基準の厳格化を図っています。今回の同社に対する監督処分は、2021年9月1日より前に行われた不正行為であるとして厳格化された基準の適用はありませんでした。

また、国土交通省は2020年11月に技術検定不正受検防止対策検討会にて提言を取りまとめ、建設企業の実務経験管理の徹底を求めつつ、2021年11月22日に開催された適正な施工確保のための技術者制度検討会(第2期)においては指定学科以外の入職者等について、受検資格要件等の見直しが可能か検討するとしています。

施工管理技士の技術検定試験における実務経験の不備は、建設業法違反通報窓口である駆け込みホットラインへの通報がきっかけとなり発覚することもあります。技術者に必要な実務経験等に疑義のある建設業者は立入検査の対象となります。今後、建設企業にとって技術者の実務経験管理がコンプライアンスの重要課題であることは間違いありません。

シニアコンサルタント 清水 茜作

行政書士
2012年 オータ事務所株式会社 入社
入社よりオータ事務所営業部で建設業許可の各種申請、経営事項審査などに携わり、17年は年間約450社の手続きを担当する。培ったノウハウをもとに18年より同社の広報担当としても、建設業者に向けた最新情報の発信を行っている。また、グループの建設産業活性化センターが主催するセミナーでは、コンテンツ制作から講演までを一貫して手がけ、建設業者のコンプライアンス・経営力向上を積極的に働きかけている。

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