一括整備法と建設業法の改正

建設業に特化した東京の行政書士事務所 オータ事務所でコンサルタントの一員として、クライアントから寄せられる建設業法や建設業許可に関する相談対応を行っている清水です。

2019年6月14日(金)に「公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律」が公布されて同日に施行されましたが、実は同日に建設業法の一部の規定が改正される他の法律が公布されていたことをご存知でしょうか?

わたくしどもオータ事務所のように建設業許可を多く取り扱う行政書士事務所に依頼されている場合は別ですが、建設業許可についてあまり詳しくない行政書士事務所に依頼されている、もしくは許可の手続きを社内で行っている建設業者にとってはこうした法令等の改正情報を適切な時期にキャッチすることは意外と難しいものです。

さて、本題ですが6月14日に「成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律」(以下「一括整備法」という。)が公布されています。本法は、成年被後見人等を資格・職種・業務等から一律に排除する規定等(欠格条項)を設けている各制度について、心身の故障等の状況を個別的、実質的に審査し、各制度ごとに必要な能力の有無を判断する規定(個別審査規定)へと適正化するものです。具体的には、各法律の成年被後見人等に係る欠格条項を、例えば「心身の故障により業務を適正に行うことができない者として国土交通省令で定めるもの」等とする個別審査規定に適正化する改正が行われ、当該各法律には建設業法も含まれています。建設業法では第8条が次の通り改正されます。

現行建設業法 改正建設業法
第8条
国土交通大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次の各号のいずれか(許可の更新を受けようとする者にあつては、第一号又は第七号から第十三号までのいずれか)に該当するとき、又は許可申請書若しくはその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、許可をしてはならない。

一 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの

(略)

(新設)

(略)

第8条
国土交通大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次の各号のいずれか(許可の更新を受けようとする者にあつては、第一号又は第七号から第十四号までのいずれか)に該当するとき、又は許可申請書若しくはその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、許可をしてはならない。

一 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

(略)

十 心身の故障により建設業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定めるもの

(略)

一括整備法の施行期日は、省令等の整備が必要なものは公布の日から3カ月とされ、建設業法に関する規定は9月14日が施行期日となります。各制度ごとに必要な能力の判断をすることとなりますが、当該国土交通省令で定めるものの内容としては「精神の機能の障害により〇〇(建設業)の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者」とする省令案のパブリックコメントが8月6日(火)まで実施されていました。この省令の施行期日も同様に、9月14日を予定しています。

冒頭の話しに戻りますが、こうした改正情報を適切な時期にキャッチすることは法令遵守を徹底するためには非常に重要です。許可手続きは社内で行っているため、法令遵守の徹底や改正情報の取得に苦労されている建設業者も多いです。建設業に特化したオータ事務所建設業許可申請等の手続きのみではなく、建設業法令に精通したコンサルタントが建設業者が抱える課題を解決し、法令遵守の徹底を実現するためのご提案をさせていただいております。また、最新情報はオータ事務所グループの建設産業活性化センターが毎月開催している建設業法令遵守セミナーでも発信を継続しております。次回セミナーは2019年8月28日(水)に、Q&Aセミナー『建設業の元請・下請間のルール』を開催します!セミナーの詳細とお申込みは建設産業活性化センターのWEBサイトよりお願いいたします。その他のお問合せもお気軽にお寄せください。

シニアコンサルタント 清水 茜作

行政書士有資格者
2012年 オータ事務所株式会社 入社
入社よりオータ事務所営業部で建設業許可の各種申請、経営事項審査などに携わり、17年は年間約450社の手続きを担当する。培ったノウハウをもとに18年より同社の広報担当としても、建設業者に向けた最新情報の発信を行っている。また、グループの建設産業活性化センターが主催するセミナーでは、コンテンツ制作や講演を通して建設業者のコンプライアンス・経営力向上を積極的に働きかけている。

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