国土交通省の下請取引等実態調査を解説

建設業に特化した東京(新宿区)の行政書士事務所オータ事務所 でコンサルタントの一員として、クライアントから寄せられる建設業法や建設業許可に関する相談対応を行っている清水です。

国土交通省及び中小企業庁が建設業法第31条第1項及び第42条の2第1項の規定に基づいて毎年行う下請取引等実態調査が、今年は2021年8月2日から9月10日の期間に実施されています。調査の目的は下請取引等の実態を把握し、建設工事における元請負人と下請負人の間の下請取引の適正化を図ることにあります。したがって、建設業法令違反行為等を行っている建設業者に対しては指導等が行われることとなります。また、未回答又は不適正回答の多い建設業者に対しては立入検査を実施される場合もあります。

皆さんもぜひこの機会に調査内容を読んで、設問に回答してみると良いです。毎年、調査結果についても公表されていますので適切な下請取引等を行えているか確認することができ、改善の課題を発見することができます。今年度の調査内容の概要は以下の通りとなります。

調査内容
・下請負人との見積方法(提示内容、期間、法定福利費、労務費、工期)の状況
・下請契約(追加・変更契約を含む。)の締結方法の状況
・下請代金の支払期間及び方法の状況
・発注者による元請負人へのしわ寄せの状況
・元請負人による下請負人へのしわ寄せの状況
・約束手形の期間短縮や電子化の状況
・技能労働者への賃金支払状況

今年度より調査内容に「約束手形の期間短縮や電子化の状況」が追加されています。これは、中小企業庁によるいわゆる手形通達が2021年3月31日に改正され、建設業法令遵守ガイドラインにおいても手形通達に習って元請負人に対して、下請代金の支払に係る手形等のサイトについては60日以内とすることを求めるようになったためであると考えられます。

さらに、2020年10月の建設業法改正によって著しく短い工期規定が新設されたことを受けて、工期に関する設問が多く見られましたので一部ご紹介します。

工期に関する設問
・下請負人から工期の変更交渉があった際に、どのような対応を行っていますか。
・工事の工程ごとの作業及びその準備に必要な日数を明らかにした見積書を交付していますか。
・下請契約に定められた工期内に、受注者の責によらない事由によって工事の完成が難しいと判断した際、元請負人との工期の変更交渉を行ったことがありますか。
・著しく短いと疑われる工期に変更したまたは工期の変更が認められなかった結果、どのような工事になりましたか。

尚、実際に調査票が届いたという方もいらっしゃるかもしれませんが、報告をしない又は虚偽の報告をした場合には、建設業法に違反することとなり、罰則(100万円以下の罰金)にかかる違反事項となります。調査に関するご相談は、建設業に特化した東京(新宿区)の行政書士事務所オータ事務所 のコンサルタントにお問い合わせください。

シニアコンサルタント 清水 茜作

行政書士
2012年 オータ事務所株式会社 入社
入社よりオータ事務所営業部で建設業許可の各種申請、経営事項審査などに携わり、17年は年間約450社の手続きを担当する。培ったノウハウをもとに18年より同社の広報担当としても、建設業者に向けた最新情報の発信を行っている。また、グループの建設産業活性化センターが主催するセミナーでは、コンテンツ制作から講演までを一貫して手がけ、建設業者のコンプライアンス・経営力向上を積極的に働きかけている。

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