年度更新とは
労働保険の保険料は、毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間を単位として計算することになっており、その額はすべての労働者に支払われる賃金の総額にその事業ごとに定められた保険料率を乗じて算定することになります。
労働保険料では、まず、保険年度の当初に概算で保険料を納付し、保険年度末に賃金総額が確定した上で翌年度に精算するという方法をとっています。
したがって事業主は前年度の保険料を精算するための確定保険料の申告・納付と新年度の概算保険料を納付するための申告・納付手続きを「年度更新」といいます。
建設業などの場合のいわゆる現場労災につきましては、元請が労災保険に加入する義務がありますので、下請負人が使用した労働者に支払う賃金をも含めて保険料を算定する必要があります。
ただ、下請負人が使用した労働者に支払った賃金額を正確に把握することも困難ですので、請負金額に一定の料率(労務比率)を掛けたものを労務費として取り扱うことが一般的です。